ひきこもり問題
ひきこもりとは、一般的に仕事や学校に行かず、且つ家族以外の人との交流をほとんどせずに6ヶ月以上続けて自宅に引きこもっている状態を指す。そして近年はひきこもった当事者の高齢化も社会問題になっている。ひきこもりは就学や就労、家族以外の他人と親密な対人関係を築けない状態が続き、実際には確定診断がされる前の統合失調症も含まれることは留意すべき点である。自分の部屋に閉じこもっている方だけでなく、1人でならコンビニや映画鑑賞などに行けるような方でも、家族以外の他人との交流がなければ、ひきこもりと判断される。
青年期のひきこもりの背景としては、本人のメンタルヘルス問題例えば統合失調症等や生活機能障害の側面を持っていると言われている。また社会的ひきこもりを心理的な防衛策として捉えていることも忘れてはいけない。これらの現象を大局的にみるには社会的背景を含めた多角的、包括的な視点が重要になる。
ひきこもり問題は、家族要因や環境要因、文化的背景や社会背景が深く関与している。重度なるとメンタルヘルス問題からの生活機能障害を有する。個人療法や家族療法を活用し、支援者も技術を向上させる必要がある。
ひきこもり問題に関しては、家族支援が最重要である。ひきこもり本人の受診や面談が難しいことが殆どとも言われており、家族が支援機関等に相談や支援を受けにくい側面もある。家族への悩みや困っていることを焦点に当てることが取り掛かりである。
訪れた家族は,少しで改善することを願っている。変化がないと以後進展がないと問題に苦手意識を持ってしまうこともある。
苦しい状況を誰かに相談したくとも,家庭内のことを親戚に相談するのは勇気のいることである。誰にも相談しないまま時間だけが経ち,家族自身もまた周囲から孤立してゆくこともまれではない。家族教室や対象としたグループ支援あるので積極的に活用してみてはどうかと考える。